脱サラ、移住、そして農家へ。ビジネスパーソンが見たRegenerating Local
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世界的に再生農業 (Regenerative Agriculture)という化学肥料や農薬を減らして環境負荷を下げる一方、土中の微生物などの力を最大限引き出して、生物多様性や労働者の健康を守ろうという農業が注目されている。高温多湿な日本の気候において、どのようにこれが展開されており、どのような現状にあるのか?今後の展開をどのように見通しているのか。有識者や実践者の議論から日本のクリティカル・イシューを考える。
登壇者情報
アカデミック・プロデューサー
駒澤大学 経営学部 市場戦略学科 教授
駒澤大学経営学部市場戦略学科教授。1997年 慶應義塾大学大学院博士課程単位取得。山梨学院大学商学部教授、University of Southern California Marshall School 客員研究員を歴任。多くの企業の新規事業の立ち上げやブランド構築に携わる。地方創生にも関わり、山梨県産業振興ビジョン策定委員、NPOやまなしサイクルプロジェクト理事長。人財育成として、私立大学情報教育協会FD/ICT活用研究会委員、経産省第1回社会人基礎力大賞を指導。やまなし大使。
理事長
ひぐらし農園主宰。特定非営利活動法人福島県有機農業ネットワーク理事長。
1995年鉄鋼メーカーを退職し有機農家での研修を経て、1996年に自給的な暮らしを求め福島県喜多方市の山間部に移住。圃場内で資源が循環する有畜多品目栽培の小さな有機農園を営む。2001年より江戸時代中期から続く水路・本木上堰(もときうわぜき)と上堰棚田の保全活動を開始し「本木・早稲谷 堰と里山を守る会」を結成。2021年第50回日本農業賞食の架け橋部門奨励賞受賞。2022年上堰棚田が「つなぐ棚田遺産」に認定される。東日本大震災後は福島県の農業の復興に県内の有機農家たちと取り組む。近年は学校給食の食材の有機化や、子供たちの農業・自然体験のための地域活動にも注力している。主著『ぼくが百姓になった理由』(コモンズ、2012年)
代表
ぶどうとりんごを栽培するGRAPPLE TAKADA代表。
新規就農者支援団体「信州ぷ組」執行事務委員。
長野県果樹研究会ぶどう県委員。JA上伊那果樹部会副部会長。
慶應義塾大学大学院修士課程修了後、王子製紙株式会社にて商品開発に17年間従事。2011年退職し長野県箕輪町に移住。県新規就農里親研修を経て2012年に就農。農業と並行しグリーンツーリズム里山自然体験ワイルドキャンプ、地元小学校のりんご栽培&販売農家体験会をコロナ禍前の9年間実施する。
現在は、新規就農者支援団体「信州ぷ組」にて、作物種や農法の垣根を超えた農家の実践的な学び場を提供。作物生理と土壌環境を活かす栽培技術、小規模農業経営と暮らしに関する農家同士の情報共有は新規就農者を強く支えている。JA上伊那果樹部会に所属し新規振興品目ぶどうの生産拡大に地域の中堅農家として力を注いでいる。
大学院
教授
県立広島大学教授、農業経済学博士。アジア地域における環境保全型農業と農家支援事業に携わる。人と自然の共生による社会システムの研究と活動を目的にフィールドワークによる環境教育について教育・研究活動に従事。農家と消費者をが共に参加しあえる農業の未来を描いている。「たかはた共生プロジェクト」副代表。